お遍路さん通算で5日目17年11月13日 12番焼山寺

 12番焼山寺は云わずと知れた遍路ころがしと云われる所。昨年は飛ばしてしまったので今年チャレンジします。1に焼・2に鶴・3に龍と云われてる。焼山寺よりの下り場所により急坂・石畳が有ります。雨とか雨の翌日は確実にお遍路さん滑って転ぶ確率が高い。十二分にゆっくりと落ち着いた歩きが必要です。
  H29年11月13日四国巡礼お遍路さん・十二番札所焼山寺。

 12番焼山寺は云わずと知れた(興味ない人は判らない?かもです)遍路こえろがしと云われる所。昨年は飛ばしてしまったので今年チャレンジします。一に焼、二に鶴、三に龍。今回は3つの難所を歩く計画です。
 四国遍路で最初に頂いた冊子には「あなたの願い事は成就します・・・・・」「世の為に自分を大きく生かしたい」とお願いしてくださいと・・・・。この身体は借り物です、自分の事だけ祈るのでは決して霊験は有りません。この体が動く限り最後の時まで仏様に代わって働くその誓いが仏様やお大師様に近ずけてくれる。自分も施しをし、他の人と喜びを分かちます。ええこと書いてある。
 悩み・回向・不安や焦り~とか人それぞれの思いも持って修行の道を歩きます。3日目は雨降り駅を降りてからは合羽を着て歩きます、暑いし~車の水しぶきが飛んでくる~結構疲れが堪ります。
 
 へんろころがし:登れなかったお遍路さんがここで八十八箇所を断念するのかと思っていた。が~実際はほんとにお遍路さんがころがる・転ぶ・こけるという坂だそうです。
 ちなみに宿でご一緒になった女性「7日の休みを取って行ける所まで行きます」。とその方が焼山寺を登っていて聞いたそうです。「外国の女性お遍路さんが転がって手を骨折したんだそうです~」「ころんだ~そりゃ大変だ~!」。
 最終日に乗ったタクシー運転手さんも同じこと云ってた。「太龍寺ロープウェーから平等寺へ送った外人(女性)さん左手にギブスしてました」。え~「自分も外人お遍路さん骨折したんだと聞きましたギブスでお遍路するの?」。(同じ人なんだ)実際にも転ぶ人が有るんだと。道は登ったら下らないといけなから、下りの方が危ない~。
 空海さんの時代から残る道だそうで岩も階段状に削ってあり、枕木風の段々にもしてある、樹の根っ子も出てるのです。雨だと余計に岩のツルツルや石段石畳のツルツルで転ぶの判ります、危ない所では「この先石畳ころばないように」と書いてあると「ありがとうございます」だよね。宿の婦人が「良くころばれますよ~」と、そうなんですね。
 前日:徳島駅からJR徳島線 に乗って鴨島へ、ホームで待ってるとジーゼル車両がホームへ着きました。わ~一両編成なんだ。早速乗り込み空いた席へ。ガラガラだったけど次から次へとお客さんがやって来て発車時は7割8割は埋まる~。
 すぐだと思ったが結構駅有りますよ~車窓からは田んぼや道脇のコスモスが咲いてるのが見えます。
 鴨島で下車して駅前のタクシー乗り場へ。10分程で今日の宿吉野さんへ。3時頃なんで一服後11番藤井寺まで散策します寺まで歩くと10分なんだ。山門で引き返す。車でお遍路さんしてる方が多くて駐車場には数台止まってます。次から次へと車来ますね。
 11月13日天候:晴時々曇り。宿6時からの食事外はまだ真っ暗けです。食べてトイレと準備して6時50分藤井寺へ。ロウソク線香上げて参拝。7時10分に焼山寺遍路道へ入る登り始めます。コンクリートで固めた急坂を登るしばらく行くと土の道、丸太を模した棒コンクリで段々を作って有る。地元の人が散歩してる車道を横切り急坂を上がりと岩を削った道と、段々高度を上げる。途中森が開けた所から麓の景色が昨年通った~あの辺りは7番十楽寺~10番切幡寺辺りの景色が広がる。良い天気青空。
 それからもキツイ坂道が続き、おおむね杉の植林。森の中の道を辿る。平坦な水平道を行くと水場有り一口飲む、500ccのペットボトルと魔法瓶に湯を500持ってる。ここまで概ね1時間10分かかる。もう少し行った急坂石段手前で休憩を入れるとペアの方に追い抜かれる慣れた感じのストックを使う中高年同年代かな。ここもキツそう。山中はこの方2名以外に人には出会わずとても静かです。
 石段を登り切って緩やかになり道なりに下ると長戸庵、無人ひっそりしてる。次に右手が開けて2回目の展望利いて大変綺麗です。最初より高度が上がってる分遠くが見える。3枚写真の右側です。杉林の中の水平道(尾根上)を辿る幾分足が速くなり~。
 札が枝に掛かってる、生かされて・・・命とか~、お大師さまと二人つれ~とかガンバッテとか。ガンバレが多いかな。ここで頑張らんでどうするんだ~とテンション高く~。尾根状の道から急坂を下ると水場と柳水庵到着。一休み。
遍路道~すらいどしょ~
      
 もう少し下に道路が来てて綺麗な小屋の休憩所が有ります。道路から左折また森の中へ~そこから再度急な電光型の登り、途中へんろころがし4/6の案内が有りますが、ここからが歩くのが嫌になる位長い登りです。森が明るく光が入るとお~石段が有る、太陽でまぶしい先にお大師様現れる。疲れ果てて頭を下げ手を合わすだけ。もう11時40分で3時間半歩いて来た。
 やっと登り切りホッとします。一本杉庵のベンチで宿手作のおにぎりを頂く米が美味し。12時15分に再び歩き出すもう下り坂なのでハイテンションです。さっきまでの登りが苦しいのは体内の糖が減ったのだろうか?おにぎりで体力少しだけ復活したかな。 
 30分程下った所で集落が現れる、昔はかやぶき屋根だったようです屋根の背が高い、とりあえず誰にも会わずに谷間へとへんろ道標を辿って下って行く。細い道を下ると沢が流れ橋を渡りと、水流が綺麗な沢です。渡った所から最後の急坂激坂の登り道の始まり。少し戻った体力もすぐ苦しくなりオッチラ・オッチラとリズムで登る。丁石と云って石の目印が立っています1丁109mでそうです。段々と登るにつれて若い数字に代わる。もう黙々と登るだけ、一度林道ポイのを横切りさらに登るとまた林道に出会う、ベンチで休憩。そこからは林道沿いに丁石が並んでる。車の音がして駐車場が右上に見えて焼山寺へ到着。やっと着いた~参道を進み石段、14時10分で鶴林寺。木立の多い静かなお寺です。参拝者もチラホラ皆自動車で見えてるんだね。
 藤井寺より7時間掛かってる、休憩が10分3回・昼食が35分と掛かっており、6時間ならまあ普通並ですか。自分で慰めるというか納得してます。お参りしてたらストックのペア中高年さんの方とすれ違い丁度下って行かれた。自分は15分~20分程遅い左程離れてないのか。 杉並木の参道を行き本堂~太子堂とお参りして最後にご朱印を受ける。ご朱印を貰う時に「ペアの方に抜かれた云々」とお坊さんに云ったら、「お遍路は競争じゃないからあくまで自分のペースで歩かれるんが良いよ~」と諭されました「うんうん」。
 一休みしてから焼山寺をあとにする。まだ宿まで歩かないといけないです下りが結構辛いです。
 焼山寺からの13番大日寺へ向かう道が激下り~石の急坂が続くスピード出そうで怖い所です。慎重にゆっくり杖付いて一歩一歩と歩いて行きます。坂を抜けると尾根の斜面の下りをジグザグに下って行く。今度は谷筋を下るどちらでもいいけどさ~下りても降りても歩き続けてるが中々に着かない、一度車道に出てまた遍路道へ入る。
 その車道沿いに状杉庵が有り、衛門三郎さん終焉の地伝説が残って居て、お大師様と衛門三郎の像と庵と杉の巨木が有ります。そこから又遍路道へ入ると「このさき石畳ころばないように」と注意札が有ったりします。転ばないように変な風に転ぶと骨折も有るからさ~。最後車が時々通る車道に出て道なりに歩くと八百屋さんか果物屋さんでミカンを買う、ミカンが甘い疲れてるんだね。やっと鍋岩バス停着15時50分です、バスは1日3回ですね。
 もうとても宿まで歩けない足がパンパンギシギシしてます。地図を見ると焼山寺から宿まで10.2キロ、ここまでが3.4キロだから残り6.8キロも有るし、なべいわが標高240mで峠が450mだ峠越えを歩けば真っ暗に~ヘッドランプ持ってるが無理ですね。もう「お迎えお願いします」と宿へ依頼の電話を掛ける。長い一日が終わりました。
 植村旅館さん:旅行サイトの星で云うと5つ☆☆☆☆☆です。昨年15番国分寺で会ったお坊さんに教えて頂く、焼山寺は藤井寺近くの旅館吉野に泊まる事。焼山寺を下ったら植村旅館へ泊まりなさい。送迎もしてもらえるし凄く親切綺麗で食事は美味しい宿だからと伺った。その通りです、風呂出た頃に「お洗濯もの有りますか?」と聞いてもらえて初めて洗濯の御接待を受けました非常にうれしいです。乾燥機にも掛けて頂いてもう翌日そのまま着れますから。
 装備:アタックザックに入れてます、着替:パンツ・シャツ各1、ジュップシャツ2、タイツ1、靴下予備1、防寒用ダウン(薄)1枚。ペットボトル500mlが1本、タイガー魔法瓶500が1本、ラーメン1袋アンパン1個。行動食ゼリー10個、羊羹2個、飴少々。非常用にツエルト1~2人用(ファイントレック300グラム)1個、雨具上下各1、ザックカバー1、バーナー・ボンベ1式、クッカー1個、ヘッドライト1つ。ミニマット1枚。合計重量6キロ、まだ水入れずに入れると7キロに。持ちすぎてるそうですもっと軽く出来るよと。
 宿:旅館吉野料金1泊6500円 ビール600円 洗濯機100円 乾燥機200円(自分で料金箱へ入れる)。
   植村旅館料金7000円 ビール600円 洗濯はお接待でしていたでだけました「ありがたいです」。 

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