1974年(昭和49年8月3日〜)南アルプス縦走

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1974年(昭和49年8月3日〜)南アルプス縦走

 独言に昨年4月・「ピアノがきっかけ」を書きました。故有ってアルバムの整理を進めたのです、せっかくの写真をデジタル化してハードデスクへ収納。現物の方は残念でしたが処分しました。懐かしい写真を見て思い出して南アルプス縦走を掲載します。
 山の友人等は「若いねー(笑)」っと云ってくれます。
 山友と北岳から光岳までの南アルプス大縦走である、これにより北アより南アの深い山が好きになる。
 1974年(昭和49年)8月3日の夜汽車で甲府まで入って、8月4日朝のバスで広河原へ入る。甲府駅でザック(背負子にザックと缶を付けてる)が持ち上がらず、座った状態で肩紐に肩を掛けS水氏に引き起こしてもらう。40キロ近くは持っていた。腰が切れない重さだった。
 バスを降りてから歩き出した、重くて中々足が上がらず北岳稜線の小屋までは無理なので、初日は御池小屋泊になった自炊。相方も同じように重いキスリングです、ザックを変わって持っても腰砕け重くて歩けない・堪らない。
 8月5日早朝出発、大樺沢を汗を流して登る、初日は寝不足だったが2日目は何とか八本歯ノコルへ着きホットした。北岳山荘へ荷を置き北岳往復、そのまま尾根の縦走を続ける。
 分岐で間ノ岳を折返して仙塩尾根を南下熊ノ平小屋泊自炊着くとバテバテ。歩けば歩けるもんだ。
 
 6日、3日目、朝3時半起きまだ真っ暗、今日も長丁場〜4時半出発歩き出して暫くして陽が登る〜カンカン照りの尾根をさらに塩見岳へ向かって歩く。登り下りが厳しくひたすら歩いた。塩見岳で富士山が近くに見えた。塩見を超えて山伏峠まだまだ長いです、下るに連れて森が深くなる。午後になるとガスが湧いて冷えてくる。三伏峠小屋泊自炊。
 食料は主に赤飯のレトルト、湯で温めて食べる。これが後半になると食えなくなる・疲れが堪ってきたのだろう。
 8月7日 4日目、暗いうちにU字の登山道を烏帽子岳へ登っていくうちに陽が登り明るくなる。烏帽子岳〜尾根から見える富士山が段々と近くなる〜小河内岳〜板屋岳〜高山裏避難小屋から長い登りを荒川中岳目指して登る。登った頃は辺り一面白い霧が巻く。電光型(花畠)の道を荒川小屋へ下山宿泊自炊。
 
 8月8日、5日目、小屋を早朝出発本日は快調に赤石岳を登る、霧で寒い。午前中で早い時間だ。先へ縦走路を進む、前から来た登山者に「百間洞の小屋にビールが有ったよ」と聞き小屋へ向かう。結果は歩荷さんが持って来ただけで売り切れでした。
 小屋から急坂を中盛丸山へ登る、兎岳付近で学生さんのパーティーとすれ違う。皆バテてる、自分もかな。兎からこれでもか〜って云う位高度を下げて行く。最低鞍部からもう聖など見えなくて谷底から登っていく感じがする、登っても登っても頂上へ辿り付かない。ばててやっと聖岳。
 1日に赤石・聖と大きな山を二つも登るのはシンドイ長い一日です、それと午後も後半は水が切れて(2Lのポリタン持参)喉がカラカラに乾き・ヒーってまだ着かないと苦行也。聖平小屋へ自炊泊。無茶苦茶陽に焼けて真っ黒。着てる紺のTシャツに汗が染みて塩で白くなってる。
 
 8月9日6日目、疲れがピーク、同じように暗いうちに起きて食事・出発する。朝から赤飯は食べられない残す。長い縦走路を行く、上河内岳は左方に見て裾を歩いて行く。亀甲壌土の草原とか有る。今日は幾分コースは短くて平坦が多い、茶臼小屋泊自炊。
 昔の山小屋は真ん中が土間で両側に板張りの宿泊スペースでした。北部は飯付南部は宿泊は素泊まりのみでした。
 普通は南部から入山して北部へ抜ける、縦走の終わり頃には小屋で食事が取れるからと聞きました。

 それと当時はまだ光岳小屋は無くて壊れかけた小屋跡しかないので翌日の光岳はピストンになる。
 8月10日、7日目茶臼小屋を2時半起き3時出発ライトを灯して歩く、仁田岳〜易老岳〜延々と尾根状を登り〜尾根から小沢沿いの道となり大きい岩ごろを登っていくと沢水流れてる。草原に急に飛び出す、そこがセンジガ原でした。草ぼうぼうで一筋道が草を分けの伸びている、しゃがんで水流から水を飲む、旨い。草を見るとトリカブトの群落。平坦な道を進み少し登ると光岳でした。
 帰路同じ道を戻りイザルガ岳で休憩、富士山が大きくすごい雄大感動しました。同じ道を茶臼へ戻りザックを持って一つ下の横窪沢小屋まで下りそこで宿泊自炊。
 後年(2002年H14年7月)に登った時はイザルゲ岳と富士山の美しさは変わらなかった、光岳の周りが伐採されて展望が良くなったのと、センジガ原の草原は登山者が多い為か、今は木道になり草も薄く浅くなったていました。40年前の草ぼうぼうの方が南アルプスの山らしくて良かったけどもう無くなっちゃったのです。 
  8月11日8日目 ただただ長い下りを下っていきウソッコ沢小屋〜畑薙大吊橋を渡り林道をテクテク歩いて畑薙第1ダムまで第1ダムバス停でバスに乗り井川へ出る。
 山友S水氏とはその後2〜3回は山へ行ったようだけど、氏が結婚されてから。後に選挙の勧誘がしつっこい・うっとしいーで関係もこじれて(若かったののかな)余り会っていないんですね。古い山友です年賀状のやり取りは欠かしては居ません。

 昭和は遠くなりにけり、 衣食足りて 礼節を・・・・・。


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