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H23年11月28日鈴鹿/御池岳・空池

奥の平より藤原岳
 天候曇り、風は無くて山頂部では南風有り。
 近藤郁夫さん、「広茫の山 御池岳-やぶこぎ賛歌」より文章を抜粋させて頂きます。~山田氏が水がなかったから空池と名つけたとしていたが、「空」である。「から」とも読むが「くう」とも読む字なのだ。何もなくてもあるのだ。~地図をみれば、奥の平一二四一mピークからおりている尾根のわずか南、985m地点に特異な等高線を見せている。簡単に行けそうに思えるがそう簡単ではない~。

 前回11月に探しに行きましたが時間不足でした。H19年5月に到達した事が有ってももうすでに何処だろうと?記憶が曖昧で辿り着けませんでした。同じような尾根ばかりですから。自分の現在地すら明確に判りませんねー。
 「空池」探しは小さな冒険です再度探検に行きます。
長命水
 空池探索:著者・近藤郁夫さん、「広茫の山 御池岳-やぶこぎ賛歌」より文章を抜粋させて頂きます。
 ~山田氏が水がなかったから空池と名つけたとしていたが、氏はすざまじく宗教的な奥深い名をつけたものだ。「空」である。「から」とも読むが「くう」とも読む字なのだ。何もなくてもあるのだ。~地図をみれば、奥の平一二四一mピークからおりている尾根のわずか南、985m地点に特異な等高線を見せている。簡単に行けそうに思える。~現在地が何処か特定出来ず、そう簡単ではないとこれまでの経験から予想出来る。
 ~谷を2つか3つ越えることになる。~一番の目安は九八五m地点であること。~こんな斜面に直径20mはあろうか。深さも相当ある。斜面の上部からみれば2~30mもの深さ~余り大きくて、写真は部分しか撮れず。これではドリーネの雰囲気も表現できぬなあ。

 近藤さんの「広茫の山」を読んで誰でも行けるなら簡単なことですが、そうは上手くはいきません。
コグルミ谷のシマリス
 駐車場は1台工事のトラックが停まっている、登山道を修復されている方達の車のようです。国道脇の路肩のスペースは10台程は停められます。斜面には投棄されているテレビとかゴミが散乱してる。余り多いとここも道路事務所に閉鎖されます。
 コグルミ谷登山口の旧入口に登山ポスト有り。トイレは付近にはなく国道を下まで戻って藤原パーキングに有ります。

 コグルミ谷~真の谷:登山道は台風で流されたが最近人が入って修復されつつあるようです。道は台風後よりしっかりとしています。木の段々が作られたり赤テープ・ケルンがルート上に積まれて目印は判りやすい。
 長命水の手前の沢には今まで無かった木の橋がかけられています。ずいぶん歩き易くなりました。長命水は落ち葉に覆われていますが、水はコンコンと湧いている、一口飲みます。小休止後又歩き出す、荒れていた登山道は改修されています、良く踏まれた道を辿ると五合目の標識。
 五合目から50mも行くと崩落の為登山道はう回路が付けられています。涸れ沢の有った小谷の大きくえぐれた個所を避けて上を巻くように道は付いてる。直に前の道へ出て少し登るとカタクリ峠へ着く。壊れた木のベンチで休憩する。
 峠からは西へ気持ちの良いなだらかな小谷を降りて行くと真の谷出合。今の時期は水溜まりは有るが流れていない。
五合目先のう回路
 
  真の谷~奥の平:真の谷から御池側の斜面をトラバースするように登って行く。ここからは踏み跡がない尾根を歩きます。鹿の糞が落ちたけもの道とか、クリのイガが沢山落ちてる。小鳥が数多く鳴きかわして沢山枝から枝へ飛び回る。
 森は葉を落とした木が立ち並び何処も特徴がなくどこも同じような木の景色と雰囲気、尾根から小谷へと急斜面を下る。なるべくロスを少なく歩くのですが枯葉の上はスリップしやすく谷へ落ちないように注意してトラバース。時々高度を確認して900m台で行動するようにまた斜面を登る。 この小さい尾根と谷も2つ目3ツ目と数えるのか判らない、小谷を大きく高巻くと向かう方向も高度もずれてしまう。
 ここだろうと思う尾根を高度計を頼りに965m辺りまで下る、周りを見渡しても皆同じ景色でそれらしい所はないです。再度斜面を斜め方向に高度を上げて次の谷を渡り、尾根上の1000m付近から探しながら下ります。
 970mまで下ったてうろうろ探しますが付近にはそれらしい地形はない。この下には無いと判りますから斜面の南面を斜め上へ登り返すとなんとなく平らな所が見えた。
 「あっ有りました」やっと見つける。自分の時計の高度は980mでした。一服して紅茶を飲んで一人ほくそ笑む・・・。
 
 小休止したら奥の平まで登る、今度は尾根を上へ上へと歩けばよいので気持ちは楽です。踏み跡とか登山道は有りませんが自分の体力勝負かな、道なき道を歩くので歩き易い所を選んで歩くのです斜面が有る程度急になると滑って上がれませんから、今度はジグザグに歩きます。真剣に歩いてるので汗をかいてきました。数日前に降った雪がまだらに残っています。
 ハアハアと酸素を吸って一呼吸します、斜度が緩やかになると奥の平です。帰宅して夜湯に入るが寝る前に右ひざに違和感が有ります、頑張りすぎて膝がちょっちょね・・・・。
空池、写真を撮っても大きすぎて画面に収まらない。
空池、中から見上げる。
空池③拡大出来ます、大きすぎて写真では入りきりません。
まだらに残る新雪 奥の平より御在所方向を眺める。
 奥の平~丸山:シダが枯れた登山道を丸山まで戻る、道ははっきりしています、ボタンブチへの分岐の道標が有り、ボタンブチの上に1名登山者の姿が見えます。上に出たら風が出て来ました風を感じながら丸山へ、無人の山頂です。最近はずっーとご無沙汰なので写真を1枚撮ります。風で小寒いので少し下り木の陰で昼食。今日はフカヒレスープのおじやです。周りは雪が残って少し寒いかな、フカヒレおじやが温かくておいしいです。 
御池岳丸山。
フカヒレスープでおじやを作る。
 丸山~登山口:下り始めると登山道は春の雪解けの頃みたいに泥でドロドロです。滑るし注意して歩くけどつい草の上を歩くと滑らない。草が無いとベチャベチャになった道を下る。鈴北の分岐まで泥の道が続く。靴がドロドロになりました。中高年の登山者さんが来て挨拶する。
 分岐を過ぎると道も乾いて歩き易くなります。カタクリ峠からは朝来た道をゆっくりと下山する。たまに紅葉しているモミジの樹が有ります。 
すみれ
 「空池」は私が知る地図・ガイドブックには出いません。普段空池に近ずく人は皆無か少なかろうと思う。十二分の注意と道が判らなくなれば、判る所まで戻る覚悟も時には必要かと思います。皆さまの安全な登山を願います。
参考コースタイム:コグルミ谷登山口8:10~8:54長命水9:05~9:30かたくり峠9:30~真の谷~(探索)~空池~奥の平11:13~11:25御池岳・丸山11:55~鈴北岳分岐12:11~12:27かたくり峠12:35~長命水12:53~登山口13:23

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